ケアプランの書き方

介護施設向けケアプラン作成のコツ|居宅との違いと24hシートとの連動性を徹底解説!

介護施設におけるケアプラン作成は、居宅(在宅)とは異なる視点と目的が求められます。
この記事では、施設ケアプランの基本的な考え方から24時間シートとの連携作成のコツまでを丁寧に解説します。

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自分は何を作ろうとしているかを明確にさせることによって、仕事の効率化を図りましょう!

介護施設ケアプランと居宅ケアプランの違いとは?

まず押さえておきたいのは、居宅と施設のケアプランは目的が違うという点です。

  • 居宅ケアプラン:在宅生活を継続するための計画書
  • 施設ケアプラン:ご本人が「どう生きたいか」「どう過ごしたいか」という「在りたい自分(入所者)を目指すための計画書」
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居宅では、家族の介護力や地域資源を前提に生活の継続を支援します。
施設では、24時間体制の支援の中で自分らしい生活を構築することがゴールになりますね。


施設ケアプランと24時間シートの関係性

介護施設においては、ケアプランと24時間シートが一体で動くという特徴があります。
ユニット型の特養でよく聞く24時間シートですが、まずはケアプランとの違いを説明します。

ケアプランは「サービスの企画書」

施設に入所する際、ご本人・ご家族が確認する最初の資料のひとつがケアプランです。
ここには「この施設ではどんな支援が受けられるのか」「どのような暮らしが実現できるのか」が明示されており、サービスの“企画書”のような役割を果たします。

24hシートは「サービスの見積書」

24時間シート(24hシート)は、ケアプランをもとに、1日の生活全体をどう支援するかを具体的に可視化するツールです。

  • ケアマネージャー:ケアプランの作成
  • 相談員・介護職員:24hシートの作成・実践

このように、役割分担が明確であることもポイントです。

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ケアマネージャーは24hシートを基に入居者を再アセスメントしケアプランを見直すことができます!

ケアプランと24hシートの連動はケアプラン作成の効率化本人や関係者の安心材料になり
施設全体のサービスの質向上に繋がりますので面倒でも作りましょう!

辛いのは最初だけですw


入所前にケアプランを丁寧に作成する重要性

24hシートの質はケアプランの質に左右されます。
つまり、ケアプランが曖昧だと24hシートも抽象的な内容になり具体的な支援に繋がりません。

だからこそ、入所前のアセスメント入所前のケアプランの質が極めて重要になります。

  • どんな暮らしがしたいのか
  • 生活歴、価値観、性格、強み
  • ご家族との関係性や希望

これらを丁寧に聞き取り、ご本人の人生観を反映させるケアプランを作ることで、24hシートの中身も自然と実効性のあるものになります。

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何度も言ってしまいますが、辛いのは最初だけですw


施設ケアプラン作成の5つのコツ

ここからは、実務で役立つ「施設ケアプラン作成のコツ」を5つにまとめてご紹介します。

① ご本人の「在りたい姿」を引き出す

単なる身体状況や介護度だけでなく「どんな生活を望んでいるか」をじっくり傾聴しましょう。

例:

  • 「自分のことはできるだけ自分でしたい」
  • 「週に1回は外出したい」
  • 「他人との関わりは少なくていい」

② 入所前から支援目標を想定しておく

「入所後にどう変化していくか」「何を維持したいのか」を想定し、段階的な目標設定を意識します。

例:短期目標 → 「朝の更衣を声かけで実施できる」
  長期目標 → 「日中はリビングで他者と過ごす時間を持つ」

③ 施設の「強み」や「特色」を盛り込む

画一的なケアプランではなく、その施設だからできる支援を意識して表現すると、ご家族にも伝わりやすくなります。

例:

  • 「園芸活動を通じて季節感のある生活を実現」
  • 「傾聴ボランティアとの関わりを支援に取り入れる」

④ 現場職員が読みやすく、行動に移しやすい内容に

ケアプランは「現場が実行できてこそ価値がある」ものです。専門用語よりも平易な表現と具体性を意識しましょう。

⑤ 24hシートとセットで考える

最終的には、24hシートに落とし込める設計が必要です。各サービス内容を「いつ・どこで・誰が・どう行うか」まで意識して記述しましょう。


まとめ|施設ケアプランは「人生設計書」

介護施設のケアプランは、単なる介護の指示書ではなく、その人の人生をどう支えるかを示す設計図です。

  • 居宅とは目的が異なる
  • ケアプランはサービスの見積もり
  • 24hシートはケアプランの実行書
  • 入所前の準備がすべての鍵
  • ご本人の在りたい姿を核に

施設での暮らしが「ここに入ってよかった」と思えるよう、本人視点に立ったケアプラン作成を心がけていきましょう。

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